小児歯科学雑誌
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臨床
長期間におよぶ口腔管理を行ってきた Prader-Willi 症候群患者の1例
村松 健司楊 秀慶鈴木 淳子三井 園子内川 喜盛田村 文誉
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2013 年 51 巻 3 号 p. 396-401

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抄録
Prader-Willi 症候群(PWS)は,病態が加齢とともに変化し,特に性格障害が問題となることが多い。また,PWS の患者は,一見協力的に見えるため,歯科治療に際し術者側も行動変容法での対応をしがちであるが,実際には説明に対し理解していないことも多く,治療困難となる場合がある。本症例では,歯科治療に対して,幼児期は協力的だった患児が,徐々に非協力となり,思春期ごろから治療困難になったため,全身麻酔下での治療を選択した。その結果,ストレスのかかる治療を全身麻酔下で行った後は,患者の情緒の安定も加わり,行動変容法での歯科治療が再度有効となった。
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© 2013 日本小児歯科学会
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