2016 年 54 巻 4 号 p. 476-481
小児を取り巻く環境の変化に応じて様々な情報が飛び交う今日,口腔疾病構造の変化を分析し,適切な情報を発信することは重要なことである。当分野では,1992 年から1996 年までの5 年間,1997 年から 2001 年までの5 年間,2002 年から2006 年までの5 年間における初診患者の実態について報告してきたが,今回は2007 年から2011 年の5 年間調査を行い,以下の結論を得た。
1 .初診患者の年間平均来院数は629 名で,過去3 回の調査(第1 回調査324 名,第2 回調査462 名,第3 回調査569 名)よりも増加していた。
2 .初診時年齢は3 歳が最も多く(12.2%),6 歳未満が全体の約55%を占めていた。
3 .通院距離は半径5km以内が最も多く(30.5%)占めていた。しかしながら半径15 km 以上の者も26.0 %を占めていた。
4 .初診時主訴は齲蝕・痛みが約40%と最も多かったが,前回調査(約50%)より大幅に減少していた。
5 .df 歯数は歯科疾患実態調査の結果より高い値を示した。
6 .紹介患者は全体の34.2%を占め,前回調査(33.4%)よりやや増加していた。年齢では4 歳児,通院距離では半径5~10 km が最も多かった。
7 .心身障害者は全初診患者の2.0%を占めた。