小児歯科学雑誌
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幼若永久歯切削エナメル質に対するレジンの接着性( 第4 報)サーマルサイクリング試験の影響
細矢 由美子池田 靖子高風 亜由美安藤 匡子後藤 讓治
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1991 年 29 巻 4 号 p. 676-687

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抄録

牛幼若永久歯切削エナメル質に対するレジンの接着性について,サーマルサイクリング試験の影響をエッチング時間別に観察した.37%正燐酸ゼリーで,0,10,20,30及び60秒間エッチングを行った.レジンは,3M社製Scotch BondとSiluxを使用した.サーマルサイクリング試験後に剪断接着試験を行い, 接着強さを測定するとともに,剪断試験後のエナメル質面とレジン面をSEMで観察し,下記の結論を得た.
1)接着強さが最も高かったのは,エッチング時間が60秒(33.40±5.75MPa)の場合であった.
2)接着強さの平均値は,エッチング時間の延長に伴い増加した.
3)エッチング群については,エッチング時間が10秒の場合とエッチング時間が20秒,30秒及び60秒の場合の接着強さ間に有意差がみられ,いずれの場合も10秒で低い値を示した.また,エッチング時間が20秒の場合と60秒の場合の接着強さ間に有意差がみられ,60秒の場合が高かった.
4)サーマルサイクリング群と非サーマルサイクリング群の接着強さをエッチング時間別に比較すると,エッチング群においては,すべてのエッチング時間について両群間の接着強さに有意差がみられ,サーマルサイクリング群の方が低かった.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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