小児歯科学雑誌
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多数歯の埋伏を伴う大理石骨病の1症例
峰岸 康子金田一 純子立澤 宰
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1993 年 31 巻 4 号 p. 806-811

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抄録
大理石骨病(Osteopetrosis)は,全身性びまん性の骨硬化症で,まれなる疾患である.早発性悪性型と遅発性良性型の2つの病型に分けられる.今回われわれは,3歳0ヵ月時に大理石骨病と診断された患者の口腔管理を行っているので報告する.1)初診時(4歳10ヵ月)に〓のみ萌出しており,パノラマエックス線写真で〓及び〓の歯胚が見られた.2)現在までに,_〓以外の歯の萌出はない.3)_〓と〓の歯胚の発育は見られないが,〓及び10歳11ヵ月から認められるようになった〓の歯胚は歯冠部の石灰化_が進んでいる.また,いずれも歯根形成は停滞し,〓歯胚は不明である.4)5歳10ヵ月時に,上下顎に義歯を装着して咬合の回復をはかり,現在まで経過している.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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