小児歯科学雑誌
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第一大臼歯萌出障害の4症例
三浦 真理小島 寛佐々木 あずさ小口 春久
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1996 年 34 巻 5 号 p. 1267-1273

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抄録
第一大臼歯に萌出障害をきたした4症例の原因,処置,治療経過および萌出誘導期間について検討した。
1)萌出障害と診断された時点の患児の年齢は7歳11か月から9歳6か月であった。
2)萌出障害の原因となったものは第一大臼歯の歯冠上あるいはその周囲に存在し,歯牙様硬組織1症例,複雑性歯牙腫1症例,集合性歯牙腫1症例,エナメル上皮線維歯牙腫1症例であった。
3)3症例は,原因除去後一定期間を経過した時点で骨削除を含む開窓を行い,萌出をみた。1症例は,原因除去後4か月経過した時点で牽引を試みたが著効なく,牽引を中止したが,その1年後に萌出をみた。
4)萌出誘導には7か月から1年7か月を要した。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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