日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第67回(2016)
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一般研究発表(09) 体育方法
09方−26−ポ−51 SAT法を活用した運動パフォーマンス研究における現状と課題
*窪田 辰政
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p. 273_3

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抄録

 本研究の目的は、SAT法を用いた運動パフォーマンス研究を概観し、現状と課題について検討することである。インターネットの文献検索サイトであるCiNii等を使用し、2016年5月までに発表された文献について「SAT法」、「身体活動」、「運動」等のキーワードを用いて検索した。検索された文献から、特に重要と思われる13件をレビューの対象とした。本研究の結果から、本プログラムは、身体活動の増加、自己イメージやメンタルヘルスの改善、身体パフォーマンスの変容に対し、有効な方法であることが明らかになった。だが、対象の13件は全て高校生から大学生への介入であり、研究対象の年代が狭い。また、競技の種類や、統制群を設けた研究もまだまだ不十分である。このように、いくつかの課題を抱えつつも、SAT法は新たな可能性を秘めた介入方法であり、個人競技・団体競技の双方にその有効性が認められた。さらに、専門的知識がなくとも生徒に介入することができるという大きな利点を持つ。これはSAT法最大の魅力であり、教育現場での導入の一助となるに違いない。そのため、今後はこれらの課題を考慮した研究の発展が望まれる。

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