主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第68回大会
開催地: 静岡大学/静岡県コンベンションアーツセンター
開催日: 2017/09/08 - 2017/09/10
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足部内側縦アーチ高が過度に高いこと、低いことは下肢の障害につながりやすい。長距離走中の内側縦アーチ高の過度な変化を早期に発見することができれば、障害予防に繋がり得る。そこで、内側縦アーチの変形に関与する走行フォームの特徴を明らかにすることを目的とした。被験者はランニング習慣のある男性とした。試技は電動式トレッドミルシステム上にて10kmの長距離走を行わせ、その前後にforce plate上にて5mの平地走を行わせた。靴のアッパー部、カウンター部に穴を空けた靴を用いて、足部に直接貼付した5点と身体に貼付した46点の反射マーカーの3次元座標値および地面反力を、動作分析装置と地面反力計にて計測した。足部に直接貼付したマーカーを基に、足部の仮想的な足底面を定義した。舟状骨から足底面に下ろした垂線の長さを算出し、舟状骨高を算出した。第一中足骨頭から踵骨後面までの長さであるアーチ切頂足長で舟状骨高を除しアーチ高率を算出した。結果として、アーチ高率は支持期中盤に最小となり、ほぼ同時に足関節が最大背屈位を呈していた。走行フォームに着目し、アーチ高率の最小値の増減に関与する1km毎の体幹の動きと重心位置の変化について検討した。