日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第68回(2017)
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一般研究発表(06) 体育経営管理
06経−09−口−11 運動部活動における外部指導者の導入に関する一考察
部活動の顧問をする高校教師の意識を視点として
*嶋﨑 雅規作野 誠一
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p. 163_2

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抄録

 学校運動部活動は、放課後すぐに学校の仲間たちと手軽にスポーツを楽しめる有効なシステムとして、我が国が誇るべきものである。しかし、そのシステムも限界にきている。その中で、部活動顧問となった教員たちは、休日も返上して生徒のために部活動の指導にあたっている。TALIS(2013)によると、中学校教員の週あたりの勤務時間は参加国最長であり、特に課外活動の指導時間が長いという結果が出ている。そのような状況の中、文部科学省も外部指導者の導入の促進を図ってきた。さらに2017年4月からは、部活動の指導や大会への引率をする「部活動指導員」を学校職員に位置づけるようにした。しかし、運動部活動への外部指導者の導入は、教員の重すぎる負担を軽減する効果を期待できる一方で、安易な外部委託は、生徒に対する教育効果を損なう恐れがある。そこで本研究では、都内の高等学校の顧問教師に質問紙調査を行い、外部指導者を導入する際に留意すべき点やどのような人材が望ましいかを検討し、現場の教員の考えを明らかにすることを目的とした。合わせて、現場の教員が運動部活動の問題点をどのようにとらえているかを明らかにし、今後のあり方について検討する。

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