09方−10−口−38 プランシング動作における熟練者と非熟練者の差異に関する研究

空中局面での下肢動作に着目して

抄録

【背景・目的】スプリント動作においては「軸を作ること」「地面に力を加えること」「両脚を切り替えること」の３点が重要とされており、これらの習得を目的としたドリルとしてプランシング動作がある。しかしながらプランシング動作の動作分析を報告した研究は管見の範囲では見当たらない。本研究はプランシング動作の習得のためには空中での下肢の準備動作が重要であるという仮説の元、熟練者と非熟練者の動作の差異を明らかにすることを目的とした。【方法】被験者は、プランシング動作が身についていると考えられる短距離・跳躍系の男子陸上競技選手（熟練者）と一般男子（非熟練者）とした。被験者には両手を腰に当てた姿勢でリバウンドジャンプとプランシング動作をフォースプレート（Kistler社製）の上で行わせ、その際に接地時間をできるだけ短く、かつ跳躍高が最大になるよう意識させた。光学式モーションキャプチャー（ナックイメージテクノロジー社製）から得られた下肢関節角度と地面反力から、それぞれについて二群間の差異を検討した。