日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第68回(2017)
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一般研究発表(13) アダプテッド・スポーツ科学
13ア−09−口−05 聴覚障害のある競技者とスポーツとの関わり
デフスポーツに対する意識変容過程に着目して
*門脇 翠齊藤 まゆみ
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p. 295_2

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抄録

 聴覚障害のある競技者の競技スポーツ活動において、デフスポーツとどのように関わっているのかについて検討し、デフスポーツ活動の意義を明らかにするのが本研究の目的である。対象は国内のデフ競技団体に所属する22~40歳の競技者17名とし、半構造化面接によるインタビュー調査を実施した。調査項目は対象者の競技種目、障害の程度、学校歴を踏まえたうえで、1)競技スポーツを始めた動機、2)デフスポーツと関わりを持った経緯、3)デフスポーツを通しての自分の変化についての3つを主に設定した。対象者同意のもとデジタルデータとして記録後逐語文字化し、デフスポーツ活動に関わる前後の意識変容過程に着目して分析した。その結果、競技スポーツに対する意識は、聴者の環境という意味での一般スポーツ活動のみの経験を有する「一般スポーツ群」、ろう学校でのスポーツ活動と一般スポーツ活動の両方の経験を有する「両スポーツ群」、ろう学校でのスポーツ活動のみの経験を有する「ろう学校スポーツ群」の3つに分類された。しかし、意識変容過程によると、ある転換点通過後の一般スポーツ活動とデフスポーツ活動との関わり方には共通点がみられた。

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© 2017 一般社団法人 日本体育学会
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