日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
ISSN-L : 2424-1946
第69回(2018)
会議情報

一般研究発表(03) 体育心理学
03心-24-ポ-71 自己効力感の向上を目指した目標のスモールステップ化に関する試み
A大学女子ソフトボール選手を対象として
*平山 浩輔高井 秀明髙橋 由衣髙橋 流星
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 119_1

詳細
抄録

 オフシーズンにおいて選手がシーズンへ向けた目標を段階的に細分化することは、現在の到達段階を知る一つの基準となり得る。また、細分化した目標の達成による成功体験の蓄積は自己効力感を向上させるため、シーズンに向けた自信に繋がると考えられる。そこで本研究はA大学女子ソフトボール選手45名を対象とし、2回のワークにより目標のスモールステップ化を図って探索的に効果を検討することとした。1回目ではシーズンへ向けて「取り組んでいること」と「具体的な内容」について回答を求め、全選手のデータを「取り組んでいること」別に分類した。2回目ではスモールステップ化の利点(段階的な学習により成功体験が得やすく効果も高い点、数値目標の設定により達成度合の評価が可能な点)を活用し、1回目に分類した資料を参考にしながら各選手が「具体的な内容」のスモールステップ化を行った。その結果、1回目に記載された「具体的な内容」の平均個数は3.3±1.5個であったが、2回目は7.8±1.7個に増加した。上記の結果から、他者の観点と数値目標の設定によりスモールステップ化を行うことは、成功体験の蓄積に繋がる具体的なプロセスを明確にする可能性を示した。

著者関連情報
© 2018 一般社団法人 日本体育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top