日本体育学会大会予稿集
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第69回(2018)
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一般研究発表(08) 測定評価
08測-24-口-01 カヌースプリント競技選手の漕パワー発揮値の左右差の検討
*野口 雄慶横谷 智久杉浦 宏季
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p. 170_1

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抄録

 カヤック種目では、左右を交互に漕ぎながら一定の距離(200m、500m、1000m)の着順を競い合う競技である。その際、左右のバランスを保つため、均等なパワーで漕ぎ続けることが重要である。しかし、練習や試合では静止状態から動き始めるスタート時に左側から漕ぐ選手が多く、「左の方が強い」と意識している選手が多い。実際に左右差が生じている場合、バランス低下や減速の原因となるため、改善する必要がある。本研究では、カヤック選手の漕パワーの左右差を検討することを目的とした。男子カヤック選手5名を対象とした。いずれの選手も、スタート時の1パドル目は左側を漕ぐ選手であった。オリジナルで作成したカヤックエルゴメーターを利用した漕パワー測定器(竹井機器工業別注)を用いて、全力で1パドル漕いだ際のワット数を左右2ずつ計測した。左右の測定値の差を、対応のあるt-検定で比較した(有意水準5%)。その結果、カヤック選手の漕パワーの左右差は認められなかった。よって、スタート時に選手が感じている方側優位の状態は実際の漕パワーには影響していないと推測される。

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© 2018 一般社団法人 日本体育学会
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