日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
ISSN-L : 2424-1946
第69回(2018)
会議情報

一般研究発表(02) 体育社会学
02社-25-ポ-02 体操競技公認審判員の審判活動に対する意識に関する研究
*西 葉月植村 隆志小西 康仁萩 裕美子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 89_1

詳細
抄録

 体操競技公認審判員の有資格者は、男女合わせて4,000人以上おり年々増加傾向である。しかし、資格を保有しているものの、1年間での審判経験回数が0回という人も多くいることから、審判を行う上で何らかの阻害要因が影響していると考えられる。本研究では、審判員の現状や実態を調査し、審判活動を阻害する要因を明らかにする。また、現在の体操競技における審判員の課題を考察するとともに、審判員育成の一助とすることを目的とした。

 調査対象は、公認審判員資格を保有する満18歳以上の者とし、集合調査法または郵送調査法にて質問紙調査を実施。因子分析を行い4因子20項目が抽出され、「採点への不安」「活動への同期」「参加・環境」「報酬・見返り」と命名した。1年間の審判経験回数から、審判回数無群、審判回数低群、審判回数高群に分類し、この3群を独立変数、抽出された4因子を従属変数とし一元配置分散分析を行った。その結果、「採点への不安」因子について、審判回数高群よりも、審判回数無群および低群の方が、採点に対して不安に思っている割合が高かった。採点への不安を解消することで、審判活動に対する阻害要因を軽減できる可能性が示唆された。

著者関連情報
© 2018 一般社団法人 日本体育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top