日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第69回(2018)
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一般研究発表(03) 体育心理学
03心-24-口-07 学生アスリートの誇りにみる2面性とパーソナリティとの関係性
*近藤 みどり土屋 裕睦
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p. 94_1

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抄録

 Lazarus(2000)は、競技スポーツに影響を与える感情の1つとして誇りをあげ、「努力への動機づけ要因である。」と述べている。誇りがどのような感情か、その構造を検討したTracy & Robins(2007)は、誇りが1つの包括的な感情ではなく、異なる2側面(真正な誇りauthentic pride、傲慢な誇りhubristic pride)をもつ複合的な感情であると示唆している。本研究では、学生アスリートを対象とし、誇りの2側面及びパーソナリティとの関係について、検討することを目的とした。大学生アスリート284名に質問紙調査を行った結果、「力を感じる」「やり遂げた」等の項目を含む真正な誇りと、「威張った」「うぬぼれた」等の項目を含む傲慢な誇りの2因子に分類され、レギュラー選手は非レギュラー選手に比べ、真正な誇りを感じる傾向が有意に高かった。また、パーソナリティとの関連では、真正な誇りが、外向性、開放性、調和性、誠実性と正の相関をもつ一方で、傲慢な誇りは、調和性、誠実性に負の相関を持つことが明らかになった。

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© 2018 一般社団法人 日本体育学会
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