主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第70回大会
開催地: 慶應義塾大学日吉キャンパス
開催日: 2019/09/10 - 2019/09/12
p. 162_2
本研究の目的は、スタティックストレッチング中の軽負荷の等速性収縮がストレッチング後の筋力低下を予防できるか否かを明らかにすることとした。対象は、健常若年男性15名をスタティックストレッチングのみを行うストレッチング条件とスタティックストレッチング中に等速性収縮(角速度60度)を行う等速性収縮条件を無作為な順番で3日以上の間隔をあけて実施した。両条件ともに30秒間のスタティックストレッチングを4回、合計120秒間実施した。また、等速性収縮条件では各ストレッチング間に主観的に最大努力の10%の強度で収縮を行ってもらった。両条件とも、ストレッチング介入前後に背屈可動域および等尺性底屈筋力、せん断波エラストグラフィー機能を用いて内側腓腹筋の筋弾性率を測定した。その結果、両条件ともスタティックストレッチング介入により背屈可動域は有意に増加、筋弾性率は有意に減少し、ストレッチング条件のみ有意な等尺性底屈筋力の減少した。本研究の結果より、スタティックストレッチング中の等速性収縮は筋力低下を予防することが出来ることが示唆された。