主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第70回大会
開催地: 慶應義塾大学日吉キャンパス
開催日: 2019/09/10 - 2019/09/12
p. 233_2
本研究は、中学生の体力総合評価と学力レベルの関連を学力合計、国語、数学、基礎学力および、応用学力の5項目から明らかにすることを目的とした。体力は、体力総合評価基準に基づき、A群からE群の5群に区分した。体力と学力の関連を検討するため、学力に関する5項目について一要因分散分析を適用し、有意な主効果が認められた場合はTukeyの多重比較検定を行い、効果量を算出した。分析の結果、全ての項目でA群、B群およびC群がD群およびE群と比べ有意に高かった。また、学力の各項目においてA群とE群の差が最も大きく、学力合計(0.77)、国語(0.72)、数学(0.75)、基礎学力(0.77)、応用学力(0.74)で、中程度の効果量が示された。体力総合評価の高い中学生に比べ、低い中学生の方が学力レベルも低いことが明らかとなった。また、A群、B群およびC群には有意な差が認められなかったが、これら3群とD群およびE群には有意な差が認められたことから、体力総合評価の低い生徒の学力レベルが顕著に低いことが推察された。