夏季スポーツ活動中に感じるパフォーマンス低下の発生に関係する要因について練習環境のみならず生活習慣を含めて検討した研究は少ない。本研究は女子大学生競技者が夏季スポーツ活動中に感じるパフォーマンス低下に関係する要因を明らかにすることを目的とした。全国の女子大学生競技者を対象に夏季スポーツ活動中に感じるパフォーマンス低下(筋力、持久力、瞬発力、判断力)、生活習慣(睡眠時間の減少、睡眠時のエアコンの使用など)、体調(食欲不振、睡眠不足、病気、下痢、脱水感、疲労蓄積、ストレス、月経)、練習環境(長時間の練習、少ない休憩、水分摂取不足、高温、多湿、強い日射、風が弱い、着衣が暑いと感じる)についてアンケートを実施し、ロジスティック回帰分析を実施した。その結果、主観的なパフォーマンス低下には「食欲不振」、「睡眠不足」、「風が弱い」、「着衣が熱いと感じる」、「睡眠時のエアコンの使用」、「食事摂取量の低下」、「疲労蓄積」が関係した。したがって、女子大学生競技者が夏季スポーツ活動中に感じるパフォーマンス低下は練習環境や体調以外に生活習慣にも関係することが示唆された。
