サッカーにおける、スモールサイドゲーム（以下：SSG）を用いた選手の育成が主流となっており、フルコートで行う試合や練習よりも選手がボールに触れる回数やシュート数が増え、技術的な側面から捉えても効果的なものであると考えられている。しかし、中学生女子バスケットボール選手を対象とした報告は見受けられない。そこで本研究は、ウェアラブルデバイス （慣性センサならびに携帯型心拍計） を用いて試合中およびSSG中の身体的負荷、ならびに技術的な項目の頻度について明らかにすることを目的とした。対象者は、中学生女子バスケットボール選手12名であり、3つのコート（フルコート、幅1／2コート、縦1／2コート）を用いて実施した。本研究の結果、縦1／2コートのPlayer load値は、フルコートおよび幅1/2コートよりも有意に低い値を示した（p＜ 0.01）。また、シュート数においては、縦1／2コートはフルコートおよび幅1／2のコートよりも有意に高い値を示した（p ＜ 0.05）。以上のことから、縦1／2コートは身体的負荷が低い状況下で、技術的な要素の獲得に対し、より効果的なトレーニングになる可能性が示唆された。
