日本体育学会大会予稿集
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第70回(2019)
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10 保健
10保-12-口-08 大学生の献血意思とセルフ・コントロールや主観的幸福感の関連
*河内 菜々美荒井 信成
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p. 288_2

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抄録

 2027年には献血者数85万人分の輸血量が不足すると推計されている(日本赤十字社血液事業本部、2014)。そこで本研究では積極的な献血への意思増進への介入可能性を見出すことを目的とし、大学生の献血への意思と、セルフ・コントロール(以下、SC)や主観的幸福感の関連を検討した。大学生408名を対象に無記名自記式質問紙でRedressive-Reformative Self-Control Scale(RRS)(杉若、1995)、主観的幸福感尺度(SWBS)(伊藤ほか、2003)、献血への意思(内閣府政府広報室、online)について回答を得た。献血への意思との関連を見るため、各尺度得点とTukey法による多重比較を行なった。結果、献血を進んでしたいと思う学生は、一応はしても良いと思う(p=.019)、したいとは思わない(p=.020)学生より有意に改良型SC得点が高く、したいとは思わない学生よりも有意にSWBS得点が高かった(p=.009)。このことから、改良型SC能力や主観的幸福感を高める取り組みは、献血行動の促進に有効だと示唆された。

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© 2019 一般社団法人 日本体育学会
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