抄録
少子高齢化、人口減少が益々進む地域において、医療機関における専門職種が果たしていく役割は非常に重要である。地域の人々が健康で元気に暮らしていくことが出来る様、管理栄養士は『食』を通して支援していく必要がある。健康で元気に暮らせることこそが『健幸=健康で幸せ』(health and happiness)であり、個人にとっては生きがい、そして豊かな生活が続くことへと繋がり、医療費の抑制へと発展していく。高齢になっても健康で元気に暮らすことは、『社会貢献』となる。現在わが国では、高齢化や人口減少が進んでも地域住民が生きがいを感じ、安心安全で豊かな生活を送ることが出来る『まち』:Smart wellness cityを目指して様々な地域で、医療、行政、福祉が連携し、取り組みがなされている。今回、地域基幹病院の管理栄養士として、様々な分野の職種と協働し、地域貢献のために『食』を通じて行なっている我が町の事業及び活動を紹介しながら、医療機関における栄養管理に今後、必要なものとは何か、を検討したい。