日本静脈経腸栄養学会雑誌
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特集
食べる機能を引き出す食形態の工夫
~嚥下調整食~
江頭 文江
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2016 年 31 巻 2 号 p. 693-698

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抄録
摂食嚥下機能が低下した人への食形態は、スクリーニングテストや5期モデルでの評価とともに、覚醒状態やバイタルサインの安定度や栄養状態、姿勢保持、咳嗽反射、むせ、痰がらみの除去に関連した呼吸機能、さらにそこに食事環境のひとつとして、食事介助スキルの視点も加わり、本人の機能だけではなく、総合的に評価され、決定されている。訪問栄養指導では食事時間に訪問することが多く、実際の料理をみて、使用している食材の特徴の違いを判断し、管理栄養士の視点での機能評価も求められる。中でも4期モデルとともに、プロセスモデルを理解することはとても重要である。リスクのある二相性の食べ物にはどんなものがあるかを理解し、誤嚥性肺炎を予防し安全な食形態での支援とともに、二相性の食べ物を一相性に変えて、咀嚼を引き出す工夫もいれた支援が必要である。
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© 2016 日本静脈経腸栄養学会
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