2018 年 33 巻 4 号 p. 1025-1030
【目的】閉塞性大腸癌に対するステント挿入の効果を栄養学的に評価すること。【対象・方法】2013年1月から2016年3月までに経験した閉塞性大腸癌に対するステント挿入管理について検討した。ステント挿入後摂食可能となり手術を施行した16例(摂食群)と緊急処置の対象とはならなかったが絶食管理を行い手術に臨んだ18例(絶食群)を比較した。【結果】摂食群でステント挿入時に比較して術直前の総リンパ球数が有意に上昇した。絶食群で総コレステロール値は有意に低下していた。2群の比較では術直前の総リンパ球数は摂食群が有意に高かった。CONUT値は摂食群で改善していた症例が有意に多かった。術後合併症の頻度、術後在院日数に有意差は認めなかった。【結論】閉塞性大腸癌に対するステント挿入は術前の栄養状態が改善することが示唆されたが、絶食で管理可能な症例に対し積極的にステント挿入を推奨する根拠は得られなかった。