プラズマ・核融合学会誌
Print ISSN : 0918-7928
JT-60プラズマ位置形状実時間可視化システム
栗原 研一川俣 陽一秋葉 賢一安達 宏典星 芳幸木村 豊秋
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1999 年 75-CD 巻 10_CD 号 p. 186-200

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抄録
トカマクプラズマの楕円度や三角形度は,エネルギー閉じ込め性能の決定因子の一つであるなど,その断面位置形状の重要性が近年認識されてきた。一方その全体像の実時間同定は,計算時間の制約から不可能とされていた。障害の原因である特殊関数や逆行列等の計算を実時間処理から除くために,特殊なテーブルを大容量メモリ上に展開しておくというアルゴリズム上の工夫に加え,最新の電子機器を用いて装置を構成した。この結果大幅な時間短縮を実現し断面形状を毎秒15コマ(60ms/画面)の速度で実時間動画化し,着火直後のリミタ配位からダイバータ配位に移行する様子などの映像情報を実時間で提供した。本論文では,JT-60で実稼働中のシステムの開発結果を報告し,その動画映像(磁場揺動の「音声化」を含む)も示す。またさらなる高速化を必要とする実時間制御への適用構想にも言及する。
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© 1999 by The Japan Society of Plasma Science and Nuclear Fusion Research (Japanese)
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