体力科学
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訓練効果及スランプの研究 (2) 自轉車Ergometer負荷による訓練効果
山本 清小森 爲郎矢部 靖定大下 内章鈴木 泰雄栗原 毅夫根本 泰昌
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1951 年 1 巻 1 号 p. 27-29

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抄録

自轉車Ergometerにより負荷を与え, 植物性官能 (脈搏, 四肢周, 呼吸, 白血球百分率) の変化から訓練効果の生起とその簡単な判定法を明かにした
1) 脈搏数は訓練の進むと共に負荷後の増加が小となりその恢復も速くなる。
2) 四肢周は主として血流に関係あると思われる変化を示すが, 訓練による効果は著明ではない。
3) 訓練により, 負荷中の呼吸の深さが恒常になることが認められる。
4) 白血球の百分率にも或る程度明かな変動が認められ, それが訓練の進むに從い著明になる傾向がちる。
以上の実験は前報と共に訓練効果の研究に対する簡単な方法を示したものであるが, 更に進んで体力単体育学乃至労働衛生学上重要な研究対象である“スランプ”又は「不調」に対する研究への端緒となり得るものと考える。

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