2019 年 25 巻 1 号 p. 26-33
70歳,女性.前医にて血液透析中.2008年9月Hgb 9.7 g/dl前後の貧血が持続し上部消化管内視鏡(EGD)目的で当科受診.食道静脈瘤,胃前庭部毛細血管拡張症(GAVE)を認め,2008年10月GAVEに対してアルゴンプラズマ凝固法(APC)(1回目)を施行しHgbは増加.2009年5月Hgb 10 g/dl前後に低下しGAVEの再発を認め,2009年6月APC(2回目)を施行しHgbは増加.肝生検にて特発性門脈圧亢進症(IPH)と診断.その後は繰り返す貧血時,GAVEは軽症であり貧血の原因とは考えづらかったがAPCを4回施行.骨髄生検の結果,貧血は腎性および脾機能亢進と診断.2016年5月Hgb 8 g/dl台に低下し部分的脾動脈塞栓術(PSE)施行.その後,Hgb 11 g/dl前後で推移.今回,IPHの貧血に対してPSEが有効であった1症例を経験したので報告する.