日本門脈圧亢進症学会雑誌
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肝硬変における脾摘の効果
-肝機能及びCT Volumetryによる肝再生に及ぼす影響-
緒方 俊郎奥田 康司守永 暁生吉田 純安永 昌史佐藤 英博木下 寿文青柳 成明
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2008 年 14 巻 2 号 p. 136-141

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抄録
我々は脾腫を伴う肝硬変に対する脾摘では血小板数増加, 肝機能改善が得られ, 術後Interferon (IFN) 治療, 肝細胞癌治療が可能となることを報告した.しかし, 術後IFNが肝機能改善に影響を与えた可能性がある.肝硬変における脾摘単独の肝機能に与える影響を明らかにするために脾摘後IFN非施行の38例における肝機能の変化及び肝再生に与える影響をCT volumetryによる肝容量の変化にて検討した.脾摘後肝機能は術後1年で血小板数, PT, T-Bil, Alb, Child-Pugh scoreが有意に改善した.術前Child-Pugh分類B, C症例では術後1年でChild-Pugh scoreが有意に改善し, 肝容量は有意に増大したが, 術前Child-Pugh分類A症例では有意な変化は認めなかった, CT volumetryによる脾摘後肝再生率の重回帰分析では脾重量が有意な因子であった.肝硬変の脾臓には肝再生抑制因子が存在し, Child-Pugh分類B症例では肝硬変における脾摘は肝再生促進に関与することが示唆された.
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