日本門脈圧亢進症学会雑誌
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14 巻, 2 号
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  • -肝機能及びCT Volumetryによる肝再生に及ぼす影響-
    緒方 俊郎, 奥田 康司, 守永 暁生, 吉田 純, 安永 昌史, 佐藤 英博, 木下 寿文, 青柳 成明
    2008 年14 巻2 号 p. 136-141
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    我々は脾腫を伴う肝硬変に対する脾摘では血小板数増加, 肝機能改善が得られ, 術後Interferon (IFN) 治療, 肝細胞癌治療が可能となることを報告した.しかし, 術後IFNが肝機能改善に影響を与えた可能性がある.肝硬変における脾摘単独の肝機能に与える影響を明らかにするために脾摘後IFN非施行の38例における肝機能の変化及び肝再生に与える影響をCT volumetryによる肝容量の変化にて検討した.脾摘後肝機能は術後1年で血小板数, PT, T-Bil, Alb, Child-Pugh scoreが有意に改善した.術前Child-Pugh分類B, C症例では術後1年でChild-Pugh scoreが有意に改善し, 肝容量は有意に増大したが, 術前Child-Pugh分類A症例では有意な変化は認めなかった, CT volumetryによる脾摘後肝再生率の重回帰分析では脾重量が有意な因子であった.肝硬変の脾臓には肝再生抑制因子が存在し, Child-Pugh分類B症例では肝硬変における脾摘は肝再生促進に関与することが示唆された.
  • 加賀谷 尚史, 鷹取 元, 上田 晃之, 砂子阪 肇, 荒井 邦明, 山下 竜也, 酒井 明人, 金子 周一
    2008 年14 巻2 号 p. 142-147
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    当科における肝腫瘍に対するラジオ波焼灼療法 (RFA) 後の, 門脈血栓症の現状について検討した.約8年間, 388症例657件1012回のRFA後に施行した腹部ダイナミックCTで, 門脈血栓を認めた症例は, 4例4件で0.61%であった.門脈血栓症をきたした4症例の背景肝疾患, 血液検査結果, 腫瘍占拠部位, 門脈血栓発生部位に一定の傾向は認めなかった.血栓の溶解が不十分な症例, 血栓が再発する症例は, PEIT併用例, 血栓溶解後の維持療法を行わなかった例であった.AT-III製剤+低分子ヘパリンを使用した1例も, 十分な血栓溶解効果が得られなかった.今後は, RFA後門脈血栓症に対して, warfarinを使用するか, AT-HI+低分子ヘパリン併用療法が必要であるか否か, 並びに維持療法の必要性については, さらなる検討が必要と考えられた.
  • 馬越 通信, 吉田 寛, 真々田 裕宏, 谷合 信彦, 坂東 功一, 峯田 章, 川野 陽一, 柿沼 大輔, 神田 知洋, 田尻 孝
    2008 年14 巻2 号 p. 148-151
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    門脈奇静脈シャントによる高アンモニア血症に対し, B-RTOとPSEを併施し長期的に改善しえたので報告する.症例は77歳, 男性.主訴 : ふらつき, 見当識障害.7年前高アンモニア血症に対しTIOとPSEを施行.今回, 再度高アンモニア血症出現し入院となった.血清アンモニア値は262μg/dl.諸検査にて右胃静脈と後胃静脈を供血路, 傍食道静脈及び半奇静脈を排血路とした門脈奇静脈シャントに伴う高アンモニア血症と診断した.奇静脈内に挿入したバルーンカテーテルで閉塞し造影を行ったが, 細い側副血行路により造影剤の停滞が不良であった.側副血行路をcoilingした後, 50%ブドウ糖を先行注入し, 5%EOI使用しB-RTOを施行した.更に70%PSEを併施した.バルーン24時間留置後, 終了とした.術後より高アンモニア血症の著明な改善を認めた.術後より約1年経過した現在も再発を認めていない.
  • 安田 宏, 与芝 真彰
    2008 年14 巻2 号 p. 152-155
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    胃前庭部にびまん性の血管拡張像を呈する胃前庭部毛細血管拡張症 (gastric antral vascular ectasia; GAVE) は消化管出血の原因疾患として近年注目されている.GAVEは進行肝硬変や慢性腎不全など, 様々な基礎疾患を背景に出現する.治療は, 内視鏡下のargon plasma coagulation (APC) などの焼却術が第一選択となりつつある.estrogen-progesterone (EP) 製剤などによる薬物療法の有用性も報告されている.
  • 竹端 栄
    2008 年14 巻2 号 p. 156-160
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    近年, 電子内視鏡は, CCDの高画素化やデジタル信号処理などの採用により, 限りなく肉眼に近い内視鏡像が提供されるようになり, ハイビジョン内視鏡や拡大機能を組み合わせて, 粘膜表層の微細な毛細血管や粘膜模様が詳細に観察されている.更に, 生体組織の光学特性を利用し, 特定の波長領域の光を照明光とした光デジタル法を用いた画像強調観察 (NBI : Narrow Band Imaging, IRI : Infra-Red Imaging 等) 機能が搭載されたEVIS LUCERA SPECTRUM が開発され, 画像処理だけでは得られない生体情報のイメージングが可能となってきた.NBIは, 粘膜表面の微細な毛細血管を強調表示し, IRIは, 白色光観察では観察困難な深部血管を強調表示することができることから, 門脈圧亢進症に特有の血流変化, 血管拡張などの所見観察に応用できる可能性を持っていると考えられた.
  • 吉田 寛, 田尻 孝, 真々田 裕宏, 谷合 信彦, 村田 智, 汲田 伸一郎
    2008 年14 巻2 号 p. 161-163
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
  • 緑川 泰, 村田 宣夫, 杉山 保幸
    2008 年14 巻2 号 p. 164-166
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
  • 藤堂 省
    2008 年14 巻2 号 p. 167-174
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
  • 谷合 信彦, 秋丸 琥甫, 吉田 寛, 真々田 裕宏, 田尻 孝
    2008 年14 巻2 号 p. 175-179
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
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