日本門脈圧亢進症学会雑誌
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食道静脈瘤診断・治療における左胃動脈造影の臨床的意義
林 星舟佐伯 俊一
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2002 年 8 巻 4 号 p. 245-250

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抄録
食道静脈瘤357症例を対象に, 左胃動脈造影の臨床的意義について検討した.1) 上腸間膜動脈・脾動脈 (SMA・SPA) 造影での左胃・短胃・後胃静脈いずれかの描出率はF1症例/F2症例/F3症例で41%/72%/87%, 左胃動脈 (LGA) 造影での食道静脈瘤の描出率はそれぞれ97%/100%/100%であった.左胃静脈の血流方向はF1症例では求肝性50%, to and fro 22%, 遠肝性22%, 不明6%であり, 静脈瘤形態の増大とともに求肝性およびto and froの頻度は低下し, 遠肝性の頻度は上昇した.2) 食道静脈瘤を, 胃体上部粘膜血流が主たる供血源である “LGA単独型食道静脈瘤” と, 供血源が胃体上部粘膜血流および門脈系血流の両者に由来している “混合型食道静脈瘤” とに分類すると, 前者はF1静脈瘤症例の約3/5, F2静脈瘤症例の約1/4を占め, 後者はF2静脈瘤症例の約3/4, F3静脈瘤症例の大部分を占めていた.3) 内視鏡的治療後の門脈血行動態を経時的にみると, “混合型食道静脈瘤” 症例では半数以上が左胃静脈の血流方向の変化あるいは口径の縮小を認めた.再発静脈瘤の62.5%は門脈血流の関与を認めておらず, “LGA単独型食道静脈瘤” 同様の再発形式を示していた.
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