日本門脈圧亢進症学会雑誌
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透析患者の食道・胃静脈瘤に対してHassab手術およびEVLにて治療を行った一例
野村 尚弘末永 昌宏武内 有城三輪 高也
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2002 年 8 巻 4 号 p. 291-295

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抄録
症例は46歳男性.1999年3月,慢性腎不全にて人工透析導入.肝硬変にて他院で追跡中であったが,2001年11月トランスアミラーゼの上昇を認め精査目的で紹介され入院した.上部消化管内視鏡にて食道・胃静脈瘤[Lm,F2,Cb,RC(-);Lg-c,F3,Cb,RC(+)(CRS)]を認めた.入院時GOT 49 IU/i,GPT 63 IU/i,T-Bil 0.4mg/dl,Alb 3.4g/dlで,ICG試験はKICG 0.126/min,R1511.7%であった.食道・胃静脈瘤に対しての治療の希望に当たって,肝硬変による門脈圧亢進症の状態に加えて透析患者であるという不利な条件を伴っていることを考慮し,また安全かつ確実な治療法について検討した結果,まずHassab手術を行った後,胃壁内を通って食道側へ排出して残存した食道静脈瘤に対してEVLを行い食道静脈瘤の消失を得た。透析患者というリスクをもった症例に対しても安全かつ確実な治療法であると考えられた.
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