2026 年 63 巻 2 号 p. 190-193
過多月経を契機に精査した思春期女性3例において,low von Willebrand factor(Low VWF)を診断した.全例O型であり,Pictorial Blood-loss Assessment Chart(PBAC)スコアはいずれも日本人女性のカットオフとされる171点を大きく上回った.PBACは短時間で実施可能な客観的出血量評価法であり,画像検査で器質的異常を除外したうえでVWFレベルを複数回測定することは,思春期女性の過多月経に対する適切なスクリーニングとなり得た.また,tranexamic acidやdesmopressinを症例に応じて選択し,出血量の改善を認めた.過多月経を呈する思春期女性では,PBACとVWFレベルを組み合わせた評価がLow VWFの早期診断に寄与し,適切な治療選択に結びつく可能性が示唆された.