日本小児血液・がん学会雑誌
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症例報告
感染症に伴い血小板減少と急速な回復を繰り返し診断に至った先天性血栓性血小板減少性紫斑病の一例
大河内 慎田中 文子栗田 大輔鈴木 徹臣
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2026 年 63 巻 2 号 p. 185-189

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抄録

先天性血栓性血小板減少性紫斑病(congenital thrombotic thrombocytopenic purpura: cTTP)はa disintegrin-like and metalloproteinase with thrombospondin type 1 motifs 13(ADAMTS13)の責任遺伝子の病的バリアントによりその活性が低下し,微小血管内血栓をきたす遺伝性希少疾患である.幼少期に血小板減少を繰り返すことが知られているが,その減少と回復の詳細については報告が少ない.今回,感染症罹患時に軽微な出血症状を伴う血小板減少と貧血を認め感染回復時にはいずれも正常化するというエピソードを繰り返し,cTTPと診断された1歳6か月の幼児を経験した.診断に至るまでに4回の感染症エピソードがあったが,いずれも新鮮凍結血漿を投与せずに血小板数は速やかに増加し貧血も数日の経過で回復した.自然回復する血小板減少や溶血所見が乏しい場合にも本症を鑑別に挙げ,ADAMTS13活性とインヒビター測定を行うことが重要である.

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