2024 年 69 巻 1 号 p. 139-146
【目的】介護支援専門員(以下、CM)の終末期ケアマネジメント、アドバンス・ケア・プランニング(以下、ACP)の学習や理解、及び死生観の実態を把握し、それらの関連要因を明らかにすることを目的とする。
【方法】愛媛県内の居宅介護支援事業所のうち、主任介護支援専門員が配置されている235事業所の介護支援専門員942名を対象に無記名自記式質問紙調査を実施した。調査内容は、基本属性、看取りの経験、終末期ケアマネジメント、ACPの学習・理解、終末期ケアの振り返り(死後の訪問、デスカンファレンス、事例検討会、看取り後の振り返り)、死生観とした。
【結果】分析対象者は495名(有効回答52.5%)であり、平均経験年数は10.0年で、主任CMの経験は41.3%にあった。終末期ケアマネジメントの実施は79.6%にあり、経験年数、基礎資格、主任CMの経験、看取りの経験が関連していた。ACPの理解は42.0%にあり、理解には主任CMの経験が関連し、理解しているほうが多職種でのデスカンファレンスへの参加率が有意に高かった。死生観の7因子のうち、「死への不安・恐怖」「死からの回避」「人生における目的意識」「死からの不安」の4因子で、年齢、基礎資格、主任CMの経験、身近な人の看取り、ACPの学習・理解及び役割認識、死亡後の訪問、多職種でのデスカンファレンス、事例検討や振り返りの機会との関連が確認された。
【結論】ACPの理解は「死への不安・恐怖」や「死からの回避」を軽減し、死亡後の訪問や多職種でのデスカンファレンスは「死への関心」を高め、かつ「人生における目的意識」を醸成する可能性があることが推察された。今後は、グリーフケアとしての訪問による家族との対話をACPの機会として捉え、多職種での振り返りによる気づきを、終末期ケアマネジメントの質の向上に活用することが重要と考えられた。