2020 年 11 巻 12 号 p. 1362-1368
頭側2椎にはPPSを,尾側椎は解放し尾側1椎に椎弓根スクリュー(PS)および椎弓下フックを設置し固定する方法を行った75歳以上の胸腰椎移行部破裂骨折の5例の短期手術成績について検討した.平均手術時間は106分,平均出血量は66 g,平均固定椎間数は3.2椎間で従来の開放手術と比較し有意に減少していた.腰痛,下肢痛・しびれの平均VAS,JOABPEQの各項目の平均スコア,ROMDQの平均スコアとも術後改善したが,腰痛の平均VASのみ有意差をみとめた.局所後弯角は術前平均15.8°から術直後平均11.8°になったが,最終診察時19.4°であった.術後ADLは杖または独歩行が4例,歩行器歩行が1例と改善した.