Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
原著
思春期特発性側弯症主胸椎カーブ凹側に椎弓下テープを使用した後方矯正固定術の手術成績
上原 将志池上 章太倉石 修吾大場 悠己畠中 輝枝滝沢 崇宗像 諒小関 道彦髙橋 淳
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 11 巻 2 号 p. 46-50

詳細
抄録

はじめに:思春期特発性側弯症の主胸椎カーブ凹側は椎弓根が細く,脊髄・大動脈が近接しており,椎弓根スクリュー刺入が困難なことがあり,アンカーとして椎弓下テープを使用することがあるが,矯正力が不十分になることが危惧される.

対象と方法:思春期特発性側弯症Lenke 1-4カーブの矯正で凹側頂椎に椎弓下テープを用いた症例と椎弓根スクリュー固定症例の術後成績を比較検討した.

結果:椎弓下テープを用いた症例は,側弯矯正63.3%,回旋矯正48.8%となった.椎弓根スクリュー固定症例(側弯矯正59%,回旋矯正46%)と比べ同等の結果を得ることができた.

結論:椎弓根径の細い思春期特発性側弯症Lenke 1-4カーブにおいて,椎弓下テープを用いた矯正術が適した治療選択肢といえるかもしれない.

Fullsize Image
著者関連情報
© 2020 Journal of Spine Research編集委員会
前の記事 次の記事
feedback
Top