はじめに:思春期特発性側弯症の主胸椎カーブ凹側は椎弓根が細く,脊髄・大動脈が近接しており,椎弓根スクリュー刺入が困難なことがあり,アンカーとして椎弓下テープを使用することがあるが,矯正力が不十分になることが危惧される.
対象と方法:思春期特発性側弯症Lenke 1-4カーブの矯正で凹側頂椎に椎弓下テープを用いた症例と椎弓根スクリュー固定症例の術後成績を比較検討した.
結果:椎弓下テープを用いた症例は,側弯矯正63.3%,回旋矯正48.8%となった.椎弓根スクリュー固定症例(側弯矯正59%,回旋矯正46%)と比べ同等の結果を得ることができた.
結論:椎弓根径の細い思春期特発性側弯症Lenke 1-4カーブにおいて,椎弓下テープを用いた矯正術が適した治療選択肢といえるかもしれない.
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