2021 年 12 巻 8 号 p. 1060-1066
側方経路椎体間固定(以下LIF)と経皮的椎弓根スクリュー(以下PPS)を用いた低侵襲前後方固定術における局所前弯(以下SL)の獲得不良要因についてcage設置位置以外の因子を調査した.2015年以降XLIFとPPSを用いて2~3椎間の固定を行った腰部脊柱管狭窄症患者45名106椎間を対象とした.術後SLが7度未満(P群)と7度以上(G群)に分け検討した.術後SLは平均8.7°でありP群において術前後SL及び術後の前方椎体間距離(ADH),ADHと後方椎体間距離(PDH)の変化量が有意に小さく,一方術前後のPDHが有意に大きかった.多変量解析にて術前SL,術前のPDH,椎間板形態(後弯及び前方変性)がリスク因子として検出された.