Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
原著
人工知能を用いた脊椎疾患の画像診断
村田 寿馬遠藤 健司粟飯原 孝人鈴木 秀和澤地 恭昇松岡 佑嗣西村 浩輔髙松 太一郎小西 隆允山内 英也長山 恭平上嶋 智之山本 謙吾
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2023 年 14 巻 6 号 p. 831-837

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抄録

脊椎疾患の画像診断において,まず行われることが多い単純X線画像の読影は重要であるが,非専門医による読影は精度が高くないことが知られる.しかしながら,臨床では救急医療やへき地医療など,必ずしも脊椎疾患の画像診断に精通した医師による診察を受けられるわけではなく,需給のミスマッチが生じる場合がある.人工知能(AI)を用いた画像診断はこうしたミスマッチを是正する可能性のある新規医療技術であるが,脊椎疾患の画像診断精度は不明である.椎体骨折患者および頸椎後縦靭帯骨化症患者の単純X線を用いて,AIに画像診断を学習させ,それぞれ正診率86.0%および98.9%であり,脊椎疾患の画像診断にAIが有用である可能性が示唆された.

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© 2023 Journal of Spine Research編集委員会
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