Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
二次出版
MRI画像と臨床情報を統合して脊髄腫瘍を鑑別するBi-Modal AIの開発~iScienceに掲載された英語論文の日本語による二次出版~
喜多 洸介藤森 孝人鈴木 裕紀蟹江 祐哉武中 章太海渡 貴司瀧 琢有古家 雅之幸 博和中嶋 望杉浦 剛石黒 博之釜谷 崇塚﨑 裕之坂井 勇介高見 晴奈立岩 大輔橋本 国彦綿谷 朋大西垣 大毅佐藤 淳哉富山 憲幸岡田 誠司木戸 尚治
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2025 年 16 巻 9 号 p. 1224-1233

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抄録

はじめに:脊髄腫瘍を診断するために,患者情報と画像を統合して解析するバイモーダルAIを提案した.

対象と方法:我々のモデルは,表形式データ用の最先端の深層学習モデルであるTabNetと,画像を解析する畳み込みニューラルネットワークを組み合わせたものである.学習データとして,259人の脊髄腫瘍患者(神経鞘腫158人,髄膜腫101人)を収集した.MRI画像のみを解析するユニモーダルモデル,患者情報のみを解析するユニモーダルモデル,勾配ブースティング決定木を用いたバイモーダルモデル,TabNetを用いたバイモーダルモデルの性能を比較した.

結果:TabNetを用いたバイモーダルモデルは,トレーニングデータにおいて最も良好な結果を示し(area under the receiver-operating characteristic curve[AUROC]:0.91),医師の読影結果を有意に上回った.他2施設から収集した62症例を用いた外部検証でも,本バイモーダルモデルはAUROC 0.92を示し,モデルの汎化性が確認された.

結語:TabNetを用いたバイモーダルモデルは,脊髄腫瘍の鑑別に有効であった.

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© 2025 Journal of Spine Research編集委員会
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