【目的】一般病棟で看取りを経験したがん遺族の医療者からの遺族ケアに対するニーズとその関連要因を明らかにする.【方法】一般病棟で看取りをしたがん遺族を対象としたインターネット調査を実施した.【結果】一般病棟で看取りをした270名のがん遺族(有効回答率45.0%)において,医療者からの遺族ケアが必要と回答した者は約4割であった.遺族ケアニーズに有意に関連が認められたのは,「家族としてよい看取りの期間が過ごせるように支援する」(OR=3.17),「死別後に家族の話を聞くなどの精神的な支援をする」(OR=4.70),「悲しみからの回復に役立つパンフレットなど知識や情報の提供をする」(OR=2.89),「患者の死別後に電話して連絡をとる」(OR=2.84)の4因子であった.【結論】一般病棟で看取りをしたがん遺族は,家族としてよい看取りを過ごせる支援と,死別後の受容支援を求めていた.