Palliative Care Research
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活動報告
緩和ケア病棟に対するCOVID-19の影響に関する2021年3月および11月のアンケート調査
佐藤 ひより宮下 光令 安保 博文田村 恵子安部 奈津子松島 たつ子志真 泰夫
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2025 年 20 巻 3 号 p. 171-179

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抄録

【目的】日本の緩和ケア病棟でどれくらいの病棟が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けたか明らかにする.【方法】日本ホスピス緩和ケア協会は,2021年3月および11月に2回アンケート調査を行った.【結果】ほとんどの緩和ケア病棟が面会制限を行っていた.COVID-19が緩和ケア病棟のケアの質に影響を与えたか尋ねる質問では,3月調査では34%,11月調査では23%が「大きくケアの質が低下したと思う」と回答した.【考察】面会制限は,ほぼすべての緩和ケア病棟で実施されていた.面会制限によりケアの質が低下したと考えているスタッフが多く,面会制限は緩和ケア病棟の活動を大きく阻害した.【結論】本研究により緩和ケア病棟のスタッフは,COVID-19が緩和ケア病棟における活動を縮小させ,ケアの質を大きく低下させたと認識していることが示された.

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© 2025 日本緩和医療学会

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