Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
原著
緩和ケア認定看護師の職務満足度およびバーンアウトの実態と関連要因
馬場 玲子笹原 朋代北岡 和代梅内 美保子木澤 義之
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2010 年 5 巻 1 号 p. 127-136

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抄録
【目的】緩和ケア認定看護師の職務満足度およびバーンアウトの実態, バーンアウトの関連要因探索を目的として質問紙調査を行った.【方法】2005年に緩和ケア認定看護師を対象とし, 看護師の職務満足度とバーンアウトの実態および, 個人特性をたずねる項目からなる調査票を郵送した. ロジスティック回帰分析を用いてバーンアウトとその関連要因を抽出した.【結果】171名に送付し, 137名から回答を得た(回収率81.1%). 職務満足度の各下位尺度平均点は, 職業的地位32.6±6.5, 看護師間相互の影響26.4±6.7, 専門職としての自律17.5±5.2, 医師と看護師の関係8.6±3.6. 看護管理28.5±8.5, 給料24.0±7.8, 看護業務13.2±5.4, 合計点150.6±29.8であった. 70名の緩和ケア認定看護師(51%)がバーンアウトの兆候を示した. ロジスティック回帰分析の結果, 勤務施設ががん専門施設 (OR=34.67,95%CI: 2.90-414.29)であることなど9つの変数がバーンアウトしやすいことに有意に関連していた.【結論】緩和ケア認定看護師が十分な活動をしていくために, 勤務施設を考慮した教育や支援の必要性が示唆される. Palliat Care Res 2010; 5(1):127-136
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© 2010 日本緩和医療学会
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