Palliative Care Research
症例報告
がん性髄膜炎に対して, 脊髄くも膜下腔カテーテル, 皮下ポートシステムによる治療および症状緩和を行った1症例
白澤 円服部 政治横田 美幸
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7 巻 (2012) 2 号 p. 550-555

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抄録

がん性髄膜炎による頭痛を呈する患者に, 脊髄くも膜下腔カテーテル留置および皮下ポート設置術(以下, カテーテル留置)を行い, 抗がん剤とオピオイドの髄腔内投与ルートおよび髄液採取に用いた. 【症例】50歳代, 女性. 浸潤性乳管がんと診断され, 術前化学療法が行われたが, 頭痛の増悪と痙攣, 意識消失をきたし, 髄液細胞診でがん性髄膜炎と診断された. 抗がん剤の髄腔内注入のため, Ommaya reservoirの代替法としてカテーテル留置が緩和ケアチームに依頼され実施した. ポートより症状緩和目的のオピオイドを持続投与すると共に, 週2回髄注治療が行われ, 一時, がん細胞は陰性化, 症状治療不要となった. その後, 再発し, 全脳照射を必要としたが, 診断から5カ月生存した. カテーテル留置は, オピオイド投与だけでなく, 一般に腰椎穿刺かOmmaya reservoirを介して行われる髄腔内抗がん剤注入経路として有用な可能性が示唆された.

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© 2012 日本緩和医療学会
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