小児の脳神経
Online ISSN : 2435-824X
Print ISSN : 0387-8023
症例報告
開頭による視神経管開放術を行い視力が改善した外傷性視神経症の1例
成澤 あゆみ刈部 博亀山 元信
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2023 年 48 巻 1 号 p. 52-57

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抄録

外傷性視神経症の治療は,主にステロイド大量療法,視神経管開放術などが行われているが,多数の議論が行われてきたものの,経過観察も含め標準治療は定まっていない.外傷性視神経症の症状は急速な視力低下であるが,視力評価は意識障害がある場合や小児では困難となり得る.当科で経験した14歳男児,眼窩から視神経管にかけて外側壁が骨折し,骨片を開頭手術で除去し視力が改善した症例を報告する.また,外傷性視神経症の診断のポイントと視神経管開放術,主に脳神経外科医が中心となって行う経頭蓋アプローチについて述べる.

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© 2023 一般社団法人日本小児神経外科学会
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