2023 年 48 巻 1 号 p. 9-14
VPシャントの脳室管抜去が困難な場合,スタイレットを挿入しモノポーラで通電焼灼を試みている.過去13年間にVPシャントの脳室管閉塞は68本あり,入れ替え時に抵抗なく抜去できたもの(通常群)は39本であった.通電焼灼を施行したもの(焼灼群)は29本で,そのうち24本で抜去でき,最終的に63本(92.6%)で抜去に至った.通常群では2本(5%),焼灼群では7本(24.1%)で術後に脳室内血腫を認めたが,重篤なものはなかった.通電焼灼法は脳室管抜去に有用な手段と考えられた.