主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:周産期における社会的支援を考える
回次: 39
開催地: Web開催
開催日: 2021/01/22 - 2021/01/23
p. 24-30
目的
産後うつ病は,母体の精神的,身体的負担がリスクとされ,重症例では母体の自殺や児の虐待につながる恐れがある。産後うつ病のスクリーニングを目的として,日本版エジンバラ産後うつ病質問票(Edinburgh postnatal depression scale;以下EPDS)が導入され,ハイリスク妊婦の同定にも有用とされている。
多くのハイリスク妊婦から,分娩後,比較的早期に得られる情報で重点的に支援を要する妊婦を抽出することができれば,効率的な産後うつ病の発症予防対策につながり,また,その経時的変化を知ることで適切な時期での支援介入に繋がる可能性がある。
本研究ではEPDSによって抽出される産後うつ病ハイリスク妊婦と関連する周産期因子,および社会的因子を分娩後1カ月までに得られる母体情報から同定すること,また,その因子の保有とハイリスク群におけるEPDSの経時的変化について検討した。