主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:周産期における社会的支援を考える
回次: 39
開催地: Web開催
開催日: 2021/01/22 - 2021/01/23
p. 31-34
目的
妊産婦の心理社会的・身体的負担は大きく,メンタルヘルスの問題が深刻化した場合,子どもの成長発達にも影響を及ぼす1)。また,産後1年までの妊産婦の死因は自殺が最も多く産後4カ月にピークがあり,産後うつがその主要な原因である2)。そのため,妊娠中から特別な配慮の必要な要支援妊産婦を抽出し,地域連携のもと心のケアと育児支援を継続的に行っていくことが重要になる。
現在,東京都城南地区(品川区・大田区)では,産科医療機関と行政を含めた妊産婦にかかわる多職種が地域連携体制等について意見交換する連絡会(城南地区周産期メンタルヘルスケア連絡会)を開催している。また,メンタルヘルスケアに関する知識やケアの技術向上のための研修会(母と子のメンタルヘルス研修)を地域で開催している。そのうえで,1.要支援妊産婦を扱う支援者の周産期メンタルヘルスケアに対する意識の変化を検討すること,そして2.地域の要支援妊産婦の実態を要支援項目とその対応で確認することを目的に調査研究を行った。