主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:周産期の栄養と代謝を考える
回次: 42
開催地: 茨城県
開催日: 2024/01/26 - 2024/01/27
p. 18-23
はじめに
受胎から満2歳までの1, 000日(The first 1000 days)は,環境変化に対する感受性が極めて高く,本来有する成長のポテンシャルや中枢神経系の発達過程,内分泌・代謝機能の成熟の軌道が変化し,短期的にも長期的にも健康への影響を受けやすい1)。未熟な児がさらされる環境のうち,低栄養は成長や神経学的予後に影響する重要な要因の一つであるが,また調整可能でもある2)。本稿では,早産低出生体重児の栄養管理の現状や課題を成長や発達との関連性を中心に議論するとともに,今後の展望についても述べる。