日本義肢装具学会誌
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症例報告
脳卒中片麻痺における肩関節亜脱臼に対する新しい装具を試みた 1 症例
遠藤 正英橋本 将志足立 勇人木下 洋平田川 淳甲斐 健児薛 克良浅山 滉服部 文忠
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2012 年 28 巻 2 号 p. 104-106

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抄録
脳卒中片麻痺では,麻痺側の肩関節に亜脱臼がみられることがしばしば観察される.亜脱臼は疼痛の原因となることがある.そのため,臨床上では三角巾が多く使用されている.しかし,三角巾を使用した場合,上肢を一定姿勢で固定するため,関節拘縮を助長することや,歩行中に腕を振ることができず,動作に悪影響を与えると考えられる.今回,脳卒中の肩関節亜脱臼に対して,上肢を一定の姿勢に固定せず,動作を阻害しにくい,一人でも装着可能な新しい肩装具を製作し,症例に使用した.その結果,症例において,AHI, 10m 歩行(sec, step),TUG において,三角巾よりもよい効果を得た.さらに,自己装着も可能だった.
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© 2012 日本義肢装具学会
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