抄録
回復期リハビリテーション病棟(リハ病棟)において下肢装具を処方した脳卒中片麻痺患者を当院一般病棟からリハ病棟に転棟した群(A群)と急性期病院から当院リハ病棟に転院した群(B群)の2群に分け,発症から装具作製までの日数ならびに総入院日数について比較・検討した.両日数ともにA群で有意に短く,早期装具作製が総入院日数の短縮につながる一要因であると考えられた.また,転院時期や転院から作製までの日数がそれらに影響をおよぼすことが示唆された.急性期病院とリハ病棟の双方が装具処方に対する認識を共有し,早期処方,スムーズなリハの継続,そして早期の在宅復帰につながるよう地域連携パスが有効に運用されることが望まれる.