2013 年 29 巻 4 号 p. 203-205
リハビリテーション(以下リハ)チームアプローチは「言うが易く,行うは難し」実践行為であるが,上肢切断者の機能予後の改善やQOL向上に大きく寄与することは疑いない.上肢切断者は義手という代替療法を通して,リハ目標である機能改善や機能代償を獲得する.しかし,リハチームアプローチを適切に実践することは容易なことではなく,意外にも上肢切断者に対する義手訓練は全国どこの施設においても一様に標準的に行えているわけではないのが実情である.その原因として色々な要因が関与していると考えられるが,経験ある人材を有したチームアプローチを実施できる体制が整っていないことが重要な要因の1つである.